人と獣の境界線を越えて
アチラ側へ行ってしまった人たちがいる。
彼らは、私たちと共に生きる事を拒み
私たちを喰らう事を選んだのだ。
【害虫】・・・人の生活に害となる虫
【害人】・・・
右の太ももに振動を感じ、ジーンズのポケットからスマートフォンを取り出した。 着信だ。
画面には登録に無い番号が表示されている。
「・・・・・・・・・・」
面倒なので、出ないでやり過ごそう。
大事な用があるなら留守電にメッセージが入る筈だ。かけ直す必要があれば、後で折り返せばいい。
知らない番号から着信があった時
私は、いつもこうしている。
数分経ってから、スマートフォンを見ると
メッセージが入っていた。
03……?…東京からだ。一体なんだろう…
なぜか妙な胸騒ぎがする。
私の悪い予感はよく当たるのだ。
再生ボタンを押し、ゆっくりとスマートフォンを耳にあててみる。
女性の声。
某大手カード会社の名前。
私は内容を聞いて青ざめた。
「甲ぢゅん様。先日お申し込み頂きましたカードの件で、ご確認したい事がございますので・・・このメッセージをお聞きになりましたら・・・」
ど、どどど、どういう事だ…!?(;゚;Д;゚;)
青天の霹靂とは、正にこーゆう事を言うのだろう。
私は、動揺と緊張で腹の底が重くなり強い便意を催した (汗)
意味がさっぱり分からない…!
なぜなら、私は、、
私は、このカード会社のカードなど、
作った覚えは、ないからだ…!!(大汗)
対岸の火事を眺めるように、日々のニュースをぼんやり見ている人は多いだろう。
ぶっちゃけ、私もそんな感じだ。
自分は大丈夫♪
悪い事など、そうは起こらない。
今までも。そして、これからも。
まさか今日、自分がいきなり野犬に噛みつかれるなんて、誰もが夢にも思っていないのだ。
時刻は17時40分。
営業時間が18時00分までとの事なので、私は慌てて折り返しの電話を入れた。
一刻を争う。
害人がカードを使ったら大変だ…!(汗)
担当女性に繋いでもらっている間、ふと昔の事を思い出した。水商売の仕事をしてた頃の事だ。
支払いの際、限度枠を越えた使えないカードを平気で出してくるお客がたくさんいた。
彼らの邪気に満ちた佇まい…。
そういうヤバそうな人たちの顔が頭をよぎる。
それにしても、これは厄介な事になったな…!
とんでもない事にならなければよいのだが…(汗)
そんな心配をよそに、事態は意外とすんなり解決する事になった。
担当女性の話によると、最近、PCからの虚偽の申し込みが相次いでいた為、1件1件本人確認をしている最中であった、という事らしいのです。
私は、ほっと胸を撫で下ろしました。
よかった…!ε-(´∀`*)ホッ
カードは、まだ発行されていなかった!(笑)
しかし、改めて害人の存在にぞっとする。
念のため、担当女性が私の個人情報を一つ一つ読み上げ、私がそれを確認する。という作業を行います。
名前、電話番号、免許証番号は、一致しましたが、勤務先名がもう随分前の、東京に住んでいた頃のモノでした。
おそらく、在籍確認で引っ掛かったのでしょう。
そして、現在の住所は分からなかった様だ。
…よし!!(ガッツポーズ)
申し込み者が私本人でない事が証明され、カードの契約は無事、無効となりました。
そろそろ話も終わりそうなので、私はタバコを取り出した。
「ここ1~2年の間に、何か大きな買い物をされませんでしたか?」
「免許証を他人に渡したり、コピーを提出したりしませんでしたか?」
こういった事例を検証するためにアレコレ聞かれましたが、過去2年間の記憶をたどるのは意外とむずかしい。
しかも、まだ多少の動揺が残っているので、頭の回転も鈍っていた。
そして、ライターで火を点けようとした瞬間
私は、担当女性の言葉で再び固まった!(汗)
「それでは最後に、ご住所を伺っても宜しいでしょうか?」
「この様な事例の場合、当社からお客様宛にお手紙を出す『流れ』となっておりますので♪」
・・・・・・・・・( ̄ω ̄;)エッ?
冷や水をかけられ、私の頭は一気にフル回転する!
え? いや、ちょっと待て…!(汗)
その『流れ』とやらは、何かおかしい…!(汗)
不自然だ…!(汗)
お手紙など要らん!
私は、カードを作っていないのでお客様でもないし、このカード会社とは無関係なのだ。
ここで住所を教えるという事は、全く無関係の組織に自分の全ての個人情報を渡してしまう事になる。
そして!!
そもそも、今話してるこの相手は、本当に大手カード会社の人間なんだろうか!(汗)
という疑念が生まれ、小さな違和感とリンクして一気に膨れ上がった。
担当女性の名字。電話の保留音。
折り返しの電話をして、担当女性に繋いでもらっている間に流れていた保留音は、まるで雑音のような汚ない音で、とても大手のカード会社が使用するとは思えない様なメロディーだった。
そして担当女性の名字が私と同じだったのも…今思えば、親近感を持たせて私を安心させる心理的手法だったような気もする…(汗)
極めつけは、住所を教えろ…!(゚◇゚;)
危険を察知した私の本能が、警鐘を鳴らした。
一難去って、また一難。私は窮地に立たされた。
信じていた相手に突然牙を向けられるというのは、こんなにもショックな事なのか…!(汗)
私の勘が正しければ、おそらくこの電話自体が罠!
今までの会話はすべて!個人情報(現住所)を引き出す為の伏線だったのだ…!!(超大汗)
(((((゚Д゚ |||)))))))ガクガクブルブル
考えすぎだろうか?
いやしかし!今、この電話の最中に相手が本当にカード会社の人間なのかどうか調べる術はない。
やはり疑ってかかった方がいいだろう。。
もし、私の勘が間違っていたとしても、私は失礼を承知であえてこう言うしかなかった。
「住所を教えるのは控えたい。申し訳ないが、私は今、この電話自体を怪しんでいマス!」と。
通話を終えて、タバコに火を点ける。
ぷふぅ~ ( -ω-)y─━ =3 うめぇ~♪
そう、易々と喰われてたまるものか!!
今回私が遭遇した、害人による虚偽の申し込みは幸いにも未遂に終わりましたが、自分の知らない所で誰かが勝手にクレジットカードを作ったりしていないか調べる方法がある様デス。
心配な方は『CIC』という機関で確認してみるといいでしょう。
で、どうなんだろう・・・
私の勘は当たっていたのだろうか。
家に着いてから、電話の相手が本当にカード会社の人間だったかどうか、やはり気になったので着信番号を検索してみました。
(°Д°) あ・・・・・
本当に某大手のカード会社だった (笑)
少し過敏になりすぎてたカナ?(・ω<) テヘペロ♪
疑って悪かったなぁ…と思いつつ、
住所を教えなかったのは、やはり正解だったと今でも思っている。
今月は、まだ負けナシ。+60K。
いい感じデス♪
【害人】・・・人の生活に害となる人
真っ白だったスポンジは、汚水を吸い込み過ぎて変態した。
私は、彼らがジャグラーと出会い、ジャグラーの楽しさを知り、ジャグラーで地道に稼いでくれる事を心から、切に願いマス。
そう…悪い事など、考えずに…( ̄人 ̄)